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オリンパス エース E という機械

オリンパスのホームページによると・・・レンズ交換が可能な国内初の35mmレンズシャッター機、昭和33年(1958年)の発売です。レンズは、標準45mm、広角35mm、望遠80mmの3種類。どのレンズでも距離計連動が可能でした・・・と軽く流され、エースEはその翌年発売とあります。

1950年代半ば・・・朝鮮動乱特需で 「ガチャマン」 ってな言葉を その頃周囲の大人が笑顔で話していた記憶があるから 順調に景気は上向いていたはず、そこへ動乱終結によって景気は一気に低迷、当然カメラ産業も少なくはない影響を受けたはず・・・そこへ あの画期的なライカ M3 の登場です。

アタリ目にたたり目・・・カメラメーカー各社ともその対策に追われ新製品の開発するなか、オリンパス・シックスやフレックスなどが好調だったオリンパスは、当時」6×6判カメラが主力になっていた。

M3 以降は6×6判から主力を35ミリ判へ転換、「ノーモアシックス」を合言葉にして、オリンパス35Sとか、オリンパス・ワイド、オリンパス・エースなどの開発で、1950年代は毎年新製品を出すのですから、各設計チームとも日に夜を継ぐ忙しさだったと言われています。

そんな最中に入社された オリンパスの米谷氏の思い出話に「配属された新入社員の面倒など誰も見ている暇がない、また先輩たちの手伝いをする実力はないし、むしろ足手まといになるばかりである・・・直属の上司から安いカメラでも設計してみるかと声をかけられた 」 つまり、設計の勉強でもしておれという、仕事というよりは能力アップのための宿題のようなものである。

の頃の設計者は凄いんだろうなぁ、出来たものにケチをつけるような低レベルではなく、数えきれないカットアンドトライを繰り返す生き生きとした姿が目に浮かぶ・・きっと楽しんで充実されていたんだと思う。 いま高学歴で弁舌のたつ行儀のいい上司を 「どう、こう」言うつもりはありませんが、裃
(かみしも)を脱いで申しますと、あの頃が ちょっと羨ましい気もする・・・「とりあえずやってみたら・・結果と責任は俺が・・・」の一言を切に希望する。

さて、エース E ですが1959年発売、レンズ交換式の距離計連動レンズシャッター機、前年発売のオリンパスACEにセレン光式連動露出計を内蔵しシャッターリングを回転させると、それに連動して軍艦部にある露出計の絞り数値が回転する連動型。

オリンパスACEのシャッターはCOPAL-SVでしたが E 型はSEIKOSHA-SLVに変更されています。ファインダーには 35/45/80mmの3つのブライトフレーム枠を搭載。

まだまだ語りきれませんが、レンズシャッター式でレンズ全群交換式ですべてのレンズが距離計連動すると言いうのは世界初だったのです、あの終戦後10年足らずでの快挙、「戦争に負けただけゃで、奴隷になったんと違う・・」と一丸となった奮励努力のあとが形なっています・・・。



think about


思うこと・・・2

 

「クラシックカメラって・・・」 決まりがあるんですか?と よく尋ねられる、

自分を中心とした見方で恐縮ですが、昔はクラシックなどというハイカラな呼び方ではなく 中古カメラとかセコハンカメラと呼ばれていたのです、高度経済成長期で市場も活気があり、わが写真業界も右肩上がりの成長時期、毎年のように新製品が登場した時代。 新品優先市場で、買い替えなどの下取り機材が 前述のように呼ばれていました。

クラシックカメラ と いつの頃からか、誰が言い始めたのかは知りませんが、自分としては何となく面映ゆい気持ちになるのです、 だって CLASSIC って Class:クラス(組)の最上級をさす意味になると思うので、本来はクラス(組)の中で選ばれし優等生につける枕詞なのでしょう。

その枕詞を大量生産された機械に使うのは畏れ多いように感じるのは中古・セコハンの呼称で育ってきたからかもしれない。 中古・・いいえ 古いフィルムカメラがクラシックカメラと呼ばれるようになり、一つのジャンルが出来上がったいま、クラシックって響きは・・・心のヒダに刻まれたセピアトーンの懐かしい思い出のように自分には思えるのです。

人の記憶や憧れっておぼろげです、何か形にして覚えていれば無くならない・・万が一紛失しても同じものを、壊れたら修復すればいい、貴兄の趣味とは異なった一過性のブームに流されるのも楽しいとは思いますが、他人(ひと)は他人(ひと)です。

自分だけの楽しみと思い出 を大切に・・・人それぞれに寄り添っていた機械が その方のクラシックカメラなのだと自分は思っているのです。


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